【麻しん（はしか）とは？】

　麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。

麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、その感染力は非常に強いと言われています。

　免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100％発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。

【症状は？】

　感染すると約10日後に発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。

2～3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と発疹が出現します。

肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1,000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。

死亡する割合も、先進国であっても1,000人に1人と言われています。

その他の合併症として、10万人に1人程度と頻度は高くないものの、麻しんウイルスに感染後、特に学童期に亜急性硬化性全脳炎（SSPE）と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。

【予防にはワクチン接種が有効です】

　麻しんのワクチン（一般的にはＭＲワクチン）を受けていることが予防に最も有効です。ワクチンを１回接種することで約９５％の方に免疫がつくといわれており、確実な免疫を得るためには９９％以上の方が免疫がつくと言われる２回の接種が望ましいとされております。

(定期接種：公費負担)

　定期接種の期間は１歳～１歳６か月の間、２回目の接種が５歳～６歳となっています。

　接種歴は母子健康手帳で確認できます。

(その他)

　定期接種の期間にワクチン接種ができなかった場合には、自己負担による予防接種が可能です。当院においてもＭＲワクチン（麻しんと風疹の混合）は9,130円、麻しんのみのワクチンは6,050円でお受けしております。ワクチンの用意もありますので、ご希望の方はご連絡をお願いいたします。